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ひとり旅
 

一人で歩き続ける事は難しい。

どんな事でもそうだろうが、自分勝手に言わせて貰えば音楽は特にそうだろう。
これまで僕はBAND人生を歩んできたので、さほど感じた事はなかったが
『Banjo ひとり旅』
を始めてそんな事に気付いた。
唄う前のたまらない不安感。
曲目・曲順・内容・イメージ・テーマなど、様々なものが相まって得も言われぬ不安に襲われる。

そりゃーそうだろう。何人ものメンバーが集まれば音圧だって出るし、
それぞれのPartをしっかりこなせば最低限の演奏は約束される。
『今日何唄う?』
と相談も出来る。
もちろん一人の時にはないアンサンブルの難しさはあるが、一人一人の負担は確実に軽くなる。
少年倶楽部のように上手な人たちが集まれば尚更だ。
メインで唄う人間が、一人の時より負担が少なくなった気がするのは当然だ。

そう、気がするのである。実はそこが問題なのである。

何人かメンバーがいると音楽以外の話も出来るので、少しは気が紛れる。
何人かメンバーがいると、本番だけでなくリハーサル・練習・打ち合わせ・合宿・ツアーが付いて廻る。
一緒にいる安心感から日常の食事から遊び、挙げ句の果ては暇つぶしまで一緒にしようと言い出す。全てにおいて楽だから。
そうすることによって、そのすべてが自分の世界の様な気になる。
多くの人がこんな罠にはまっている。

そんな事ないですか?気が付いたらいつも同じ人と一緒にいる。
まわりに自分の居心地の良い人ばかり集めてる。いつも同じことばかりしている。
そして気が付いたら、自分がやらなくてはならないことをすっかり忘れて任せ切っている。
それぢゃ、駄目でしょう。裸の王様でしょう。

一人でやって面白くない事は、何人でやっても面白くない。
音楽に限って言えば、アレンジや音圧で
『凄い。』
などと思わす事が出来るなら、一人で唄っても同じことが出来るはず。
くらいのしっかりした気持ちを持っていなくては、一人で唄うことは出来ない。
僕は自分で気が付いたつもりだけど・・・。

『Banjo ひとり旅』
別に少年倶楽部が嫌になった訳でもなんでもない。
子供の頃から、なにをするにも周りに人が居ないと落ち着かない性格の修正のため。
ここ暫くは一人の世界を確率させるために力を注ぐ。
自分が確立出来たら又、BANDでも演奏してみよう。

北村 謙・五十川清・宮崎勝之・三好寛昭・森巧美
5人で13年間歩いてきた少年倶楽部はこの秋から、長い長い休暇にはいる。

みんながそれぞれの世界を確立させて、再び少年倶楽部として集まる日のために。