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雪
先日、とある店で気象予報士の小谷さんと出合った。
「今年は暖冬と違いましたんか?」
「スミマセン。皆さんからそう言って責められています。」
これほど大きく予報がはずれるのは珍しいとか。
『暖冬が異変を起こしたこの寒さこれではまるで冬のよう』
小生の寒中見舞いである。
しかしよく雪が降る。
これまで毎年、徐々に少なくなってきた感があるので特にそう感じる。
少年山荘では雪に閉ざされて身動き取れない事が年に1度くらいある。
今期はもう既に3回以上。
ライブ本番には前もって準備し、早々と京都泊を決め込むが、
うち合わせやリハーサルはキャンセルの続出。
その度に皆さんにご迷惑をお掛けする事になる。申し訳ない。
『クソー!』
と思ってしまう事もあったが、最近は
『自然には勝てぬ。』
と思う事にした。その方が楽。
溜まった仕事や、やりたい事があれば其奴を片づける日に当てることにする。
しかし、2日以上になるとそれも無くなる。
そんな時は散歩。膝まで埋もれる雪の中をのそのそと歩く。
勿論そのための長靴は用意してある。
山に暮らしていると言っても、周りには知らない事がいっぱいある。
木立に積もった雪が見事なオブジェを創り出している事。
雪の下から既に『春』が芽吹いている事。
小動物が餌を求めて少年山荘の周りを走り回っている事も、雪の上に残った足跡から解る。
自然を感じながらお隣りとのお話。
「今夜お風呂炊きますから来ませんか?」
「喜んで!」
夕食後膝までの雪をものともせず、10分ほど掛けてお隣りへ。(これをお隣りと言って良いものだろうか?)
少年山荘にも風呂はあるが、ご近所のそれは風情がある。サウナもある手作り風呂は薪をくべる。
松の匂いは田舎の匂いや、三王祭の匂い。想いが交錯する。
薄暗いお風呂は落ち着いている。
『よし、少年山荘もこれからは風呂に蝋燭を灯して入る事にしよう。』
等と決心している自分がいる。
大きな窓から見える雪景色が美しく、閉ざされている事すら忘れさせてくれる。
あ〜ぁと欠伸をひとつしながら想う事。
『とうてい自然には勝てぬ。』
