TACHII のケーブルの話  

     



2022年3月21日に、岡町にある「アビリーン」で、
僕のバンド極楽三昧のライブがありました。
そのリハーサルでのこと。
O.A.バンドのリハーサルを客席で聴いていました。
フラットマンドリンのサウンドチェックの時、
P.A. スタッフの川口君が
「マンドリンのマイクケーブルを、こっちのに替えてみてくれる。」
と言ってケーブルを替えた途端、
それまでも良い音で鳴っていたマンドリンが
重厚感のある太い音に変わりました。



リハーサルが終わって川口君に
「このケーブルは?」と聞くと、
「TACHIIのケーブルです。」
「今日は僕もこのケーブルを使うのか?」に
「はい。」との答えでした。
リハーサルは代わって極楽三昧。
ヴォーカルは勿論のこと、
その日のバンジョーサウンドは、
今までよりふくよかな、
独特の郷愁のあるものでした。
僕はバンジョーサウンドを
「なんと郷愁のあるやかましさなんだろう?」
と表現していますが、
その深みのある音はクリアで、
決してやかましいものでは
ありませんでした。
早速、川口君にお願いして
3本のTACHIIケーブルにMEUTRIKのコネクターを
セットして貰い、
VOCAL MIC用にTACHII TPS 7182を2本、
Banjo用にTPS 7222を1本作って貰いました。



ケーブルを受け取った後、
gallery VEGAのP.A.システムでも試してみました。

僕の音楽はフォークに近いサウンド創りをしているので、
ロングネックバンジョーを使っています。
理由は中低音の響きがとても深く、
高音域の伸びも美しいからです。

最初にこれまで使っていたケーブルを試してみました。
EQ.はフラット、
乾いたバンジョーの音は、
正に「哀愁のあるやかましさ」といった感じです。
今までこの音で唄ってきたのですから、
全く問題のないサウンドです。

次にケーブルをTACHII TPS 7182に替えてみました。
まず驚いたのはボリウムが20%程大きくなることです。
それと共に中低音域が膨らみ、
アルペジオをしたところ、
ギターを弾いているのでは?
と錯覚するほどでした。
高音域はクリアーな音ですが、
正直バンジョーの音ではないほどの綺麗さがありました。
曲によってはこのサウンドが必要になりますが、
相対的には重たい感じがしました。

最後にTPS 7222ケーブルを試してみたところ、
ボリウムは同じように20%程大きく、
中低音域はTPS 7182程極端ではなく、
高音域のヌケが心地よく、
僕の表現にぴったりのイメージでした。
ケーブル1本でこれほど音が変わるものか?
を思い知らされました。


生のBanjoの乾いたサウンドを好む人は、
僕のようにコンデンサマイクを仕込む事は少ないと思います。
このレポートはあくまで、
コンデンサマイクを仕込んだエレアコ仕様のバンジョーの感想で、
全てのBanjo playerが、
このケーブルを使ったエレアコサウンドを好むかどうかは疑問です。

ただ、
このケーブルを使ったマイクでバンジョーの音を拾った場合は、
かなりのパーセンテージで好まれるサウンドになるのではないでしょうか。

ちなみにシュアーSM58でヴォーカルを試してみたところ、
通常のケーブルでは薄っぺらく感じる程、
TPS 7182は中低音域が膨らみ、
重い感じがしました。

TPS 7222はやはりバンジョーの時と同じように、
これが僕の好みのでした。
僕の声にはこれが合っているのでしょう。

どのケーブルを使っても、
EQ.の調整でサウンドはいくらでも変えられるとは思いますが、
元々の音の良い方が、
より良いサウンドになることは間違いありません。

機会があれば、是非皆さんも試してみてください。
きっと驚かれることと思います。


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